傷をいち早く綺麗に治すには(2)~傷を消毒すると傷が悪化する~

こんにちは、ゆのすけです 😀
前回は『傷は乾かしてはいけない』という、湿潤療法の話をしました。
⇒新常識!顔や肌に出来た傷をいち早く“綺麗に”治す方法
軽くおさらいをすると、
傷を潤わせておくことで皮膚細胞が働き、傷を綺麗に、しかも早く治すことが出来るという話でしたね。
そこで今日も、前回の話の続きである『傷を早く治すために大切なもう一つのポイント』をお話します。
私たちはいつ怪我をするか分かりません。
もしも顔などを怪我してしまった時に、傷を早く治すために大切なポイントを知っていれば綺麗に治すことが出来るはずです。
きっといつか役に立ちますので、ぜひ読んで下さい^v^
消毒液は細胞を構成するタンパク質を破壊する
『傷を早く治すために大切なポイント』のもう一つは、
……というものです。
私も初めて知った時はビックリしましたが、実はこれが真実なんです。
多分、あなたも今まで生きてきて、一度くらいは傷を消毒した経験があると思います。
そしてその時、消毒薬が傷口にしみて痛い思いをした・・・なんて経験もあるのではないでしょうか。
ここでお聞きしますが、なぜ傷口に消毒液をかけると痛いのでしょうか?
……実は、痛みがともなうのは、あなたの傷口にかけられた消毒液が、あなたの細胞を破壊しているからなんです。
どういうことか順を追ってご説明しますね。
『細菌(ばい菌)』は、主にタンパク質などで構成されて存在しています。
そして消毒液は、タンパク質と結合し変性(破壊)させることができます。
前述の通り、細菌は主にタンパク質で構成されるため、タンパク質を破壊されると死滅するしかありません。
(ちなみに、『タンパク質の変性』は、卵で例えるならゆで卵になったような状態のことを言います)
このように、細菌にとって消毒液は劇薬です。
しかし、ここで大きな問題点があるんです。
なぜなら、私達の体を構成する細胞もまた、タンパク質を主として存在しているからです。
消毒液が細菌だけを死滅させてくれれば良いのですが、消毒液は『細菌』も『人体の細胞』も区別出来ず、無差別に攻撃します。
それなら細菌と人体細胞は同レベルに危険にさらされているのか?というと、実はそうではありません。
丸腰の人体細胞と、防具を装備した細菌
なんと、消毒液が『攻撃を仕掛けやすい』のは、私達の大事な細胞の方なんですね。
なぜかというと、細菌は自分の周りに『細胞壁』という防御の壁を作っているからです。
けれど人間の細胞にはその壁がなく、言わば丸腰の状態なんですね。
なので、消毒液は真っ先に、破壊しやすい私達の細胞を攻撃してしまうわけです。
また、傷口にある血や膿もタンパク質なので消毒液の攻撃対象です。
つまり、消毒液がタンパク質を破壊していく順番は、
1.傷口の血や膿/傷口周辺の人体細胞
2.細菌(ばい菌)
……という状態なんですね。
しかも、私達の大事な細胞を攻撃した後は、すでに殺菌効果がなくなっていることもあるのです。
一体何のために消毒したんだかわからない状態になってしまいますね。
なので、たとえ怪我をしても絶対に傷口は消毒しないで下さい。
砂利などが入ってしまった場合は流水で洗い流し、どうしても取れない時は病院へ行きましょう。
もちろんその時は湿潤療法を行っている病院に行くことをおすすめします(病院で消毒されたら意味が無いので… :()。
傷を消毒するとその傷は悪化する・まとめ
今日は、前回に引き続き、傷を早く治すための話でした。
私も昔は傷を消毒していたし、カサブタだってしょっちゅう作っていました。
なのに、傷には乾燥は厳禁で、さらに消毒をすると逆に傷を悪化させてしまうなんてびっくりですよね。
なぜ消毒するという習慣が出来たのか、というと、古い時代からの試行錯誤の結果が根強く残ってしまっていたようです。
『傷は消毒して乾かすもの』という“常識”を一度持ってしまうと、医療の現場にいると特にですが、なかなかそれを否定する気になれないんでしょうね。
一般的に言われている“常識”とは実は真逆……といえば、私たちにとって身近な例で言うと『スキンケアをした方が肌が綺麗になる』というのもそうです。
実はこれもあなたが思っている真実とは全く違うものかもしれません。
本当に私達の肌は化粧水などのスキンケアを欲しているのか?
本当にスキンケアをした方が肌は綺麗になるのか?
あなたが最終的にどうするかは置いておいて、化粧品会社に踊らされないためにも、知識として絶対に持っておいた方が良いものなのでぜひ読んで下さい 😀
⇒肌断食が美肌効果アリの理由【経過画像付】乾燥・ニキビ・毛穴知らず
⇒肌を綺麗にするただ1つの方法・皮膚常在菌で肌荒れ乾燥のない美肌に
今日も記事を読んでいただいてありがとうございました。
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